獲るためのロッド・楽しむためのロッド

 

Written by leon

ロッドは好みや、フィールドによってあれこれ意見が分かれるところですが、それぞれの持ち味があってなかなか難しいところです。大別すると「掛け調子」と「乗せ調子」の2種類がありますが少し詳しく解説してみます。

1(掛け調子)
俗に言う「ファーストアクション」「先調子」がこの部類に属します。例えば一本の竹竿を曲げてみるとよくわかりますが、根元から先までがその太さと固さに応じて素直で自然なカーブを描くはずです。ファーストテーパーと呼ばれるロッドは純粋に「テーパー」の事を指しているのではなく「先調子」の意味で使われることが多いようです。したがって、ここでも前提として説明します。

先調子の竿は、見た目のテーパーと実際の曲がりが異なります。乱暴な言い方をすれば「根元や中ほどはほとんど曲がらず、先のほうが曲がる」ロッドです。もちろん荷重が増えればそれにつれてある程度は曲がっていきます。私の経験では「メバリング」ではこの「先調子」の方がメバルのさまざまな性質に対応できると思います。

掛け調子と言うように「掛けて獲る竿」ですが、メバリングの場合はジグヘッドなどを多用する、基本的には「ワームの釣り」ですので、当たりを感知したら瞬間に合わせる必要が出てきます。したがって、魚がスローな状態のときには特に先調子の竿はより威力を発揮するのです。

また、いろいろな理由が伴いますが概して先調子竿のほうが感度も良く出来ていますし、メバルは想像以上に当たりが微細なことが多いのです。チヌ筏竿や船カワハギ竿などが代表的な先調子竿です。

2(乗せ調子)
「スローアクション」「胴調子」がこの部類に属します。基本的には凄いスピードで突っ走る魚やトリッキーな動きで暴れまわる魚などに竿の動きを「追従させる」にはこういったロッドが必要になります。バラさないためのアクションともいえます。

また、ルアーフィッシングの場合はハードルアー(プラグ等)などの巻き物の場合、後ろからチエイスしてきてアタックしてくる魚に、ルアーやフックを吸い込みやすく(弾かれないように)するためにもこういったバランスの竿が必要になります。

ヤマメ、岩魚、サツキマス、サクラマス、サーモン用のロッドは大体スローアクションに出来ています。

トラウトロッドなどをメバリングに使用する時はこの辺を考慮に入れてください。
基本的にプラグ向きですので「ミノーやトップウオータープラグで攻めるとき」は明らかに有利ですが、ジグヘッドなどで底付近をスローに攻めるときは感度も含む特性からして、やはり不利になります。

しかし掛けた後での「魚とのやり取りを楽しむ」場合は「非常に楽しいロッド」と言うことができます。この辺りは「何が楽しいのか?」と言う個々の判断で選ぶと良いでしょう。

また、スローからミディアムアクションのロッドは、ロッドのパワーしだいで様相は少し変わり、ルアーを遠くへ飛ばす場合はファーストより遥かに有利と言う事もあります。

この辺の使い分けはシチュエーションしだいで「どんな場所でどんなメバルを狙うか?」を念頭に置きロッドの選択をしなければなりません。

3(要点)
前述したようにメバルはトラウトやサーモンと違いそんなにスピードのある魚ではありません。
しかも口が硬く、身切れ口切れもしにくい魚です。したがって「乗せ」や「バラシ」にさほど気を使う必要は無く、それより「ショートバイト」や「食い上げ」を「如何に早く察知して掛けるか?」のほうが重要だと私は考えます。

私の経験では25センチオーバーのスーパーサイズほどショートバイトが多く、しかも「居食い」のような当たり方や「一秒以内で口を離す」事が結構あり、これを獲るために高感度、ファーストアクションのロッドで「掛ける」釣り方が「私のメバリングスタイル」です。

また、メバル釣りの場合は「乗せた」より「掛けた!」のほうがより楽しい気がするのは私だけでしょうか?

瀬戸内メバルアングラーの粋を集めたロッド
市販のメバリングロッドに多少の不満を持っていた私に2005年の春2月、あるメーカーさんからオファーがあり、「メバルロッドをプロデュースしてみないか?」と言う、願っても無い僥倖が訪れました。そこで私はイメージしていた「バスロッドのエッセンス」「延べ竿のエッセンス」等を融合させ昇華させた「私が欲しかったメバリングロッド」を手にすることが出来ました。
詳しくは下記のURL(私のブログ)でご覧下さい。

ブリーデン新作メバルロッド

 

 

 



ロッドの選び方
From:健太郎


基本的に「メバリングはこのロッド1本」と断定できるようなものはないと思っています。これはバスロッドと同様に自身が使うリグの種類、狙うサイズ、シチュエーションで変わるからで、それにマッチするものを選ぶしかないのです。一般的には硬くて軽いロッドほどアタリが分かりやすく、やわらかく重い方がアタリは分かりにくいのですが、この辺りの特性をふまえながら解説していきます。

まずは硬いロッド。
私は硬くて軽いロッドを好みます。それには二つ理由があり、一つ目は「アタリを感じて掛けて獲りたい」と考えるから。もう一つはメインがジグヘッド単体の釣りだからです。

硬くて軽いとなぜ感度が増すかまではいちいち説明しませんが、なぜジグヘッドの釣りは硬いロッドが好まれるのかは少し説明します。

これは至って単純です。それは「底を探りやすいから」です。まず感度が良いことで着底が分かりやすい。そして底質が判断しやすいからです。岩なのか、藻なのか、藻の根っぽいのか。情報量の違いは時に釣果に雲泥の差を生みます。「ここの岩を越えてからブレイクをフォール・・・」という感じに釣りの精度も増します。

そして張りのあるロッドはもう一つの副産物を与えてくれます。それは根掛かり回避率。メバルは場所によって底ベッタリを釣ることがあります。この時、例えば藻場を攻める場合にペナペナロッドだと非常に釣りにくいのです。
それは感度云々ではなく、ジグヘッドが藻に刺さった場合にロッドが藻にまとわりつくからです。これが硬いロッドだとスッと切ってくれる。これは本当に、本当に重要なのです。柔らかいロッドは魚をばらさない機能のロッドの追従性が藻等からも離れにくくさせ非常に大きなストレスになるのです。

それに上達するとロッドの反発で弾かれてしまうような場合も腕で対応できる場面が多いため、弾かれ上等なロッドが好まれるのかもしれません。



次に柔らかいロッド。これはミノーの釣りに向いています。ミノーは大半がトリプルフックですから、アングラー側が掛かり方を誘導しにくい釣りです。この場合にやらかい場所に掛かった時、ロッドのやわらかさによる追従性でカバーできます。上層か中層ならジグヘッドの釣りにもマッチします。メバルが渋い時にワームを咥えて離す場合に違和感を与えにくく、咥え込ますことが可能です。言うなれば硬いロッドで弾かれまくる固体を難なく釣ることが可能です。

これは想像以上に釣果を伸ばします^^
私が大会に出るなら、柔らかめを選択すると思います。


というわけで私が薦めたいのは、硬く軽いロッドとベナンベナンなロッドの最低でもこの二つの特性を使い込んで欲しいのです。というのも頭で分かっても結局は体感してみないと分からないからです。一本しか使ったことがない人にそのロッドの特性なんて分かるはずがないのです。硬すぎるとどれぐらい乗りにくいのか、ミノーがどれぐらい外れやすいのか、ばれにくいのか。その感覚を体で覚えることで場面場面でイメージが追いつき、それに合わせて応用が利くようになり、自分に合った、その場所に合った一本が分かるようになりす。ジグヘッド対ミノーが7:3程度の使用頻度だからこのロッドが合うなぁとかですね。もちろん現場に二本という考え方もありでしょう。
重要なのは特性の利点・欠点・そして幅を知ることだと^^
まずは全体像を掴むことです。

そこから始まります。
さらに楽しくなります^^

 

 

GRF-TR68strange

アジingが流行る前からレオン師匠がプロでユースした名作ストレンジ。

抜けアタリを感知し、ショートバイトも掛けまくる。アジング・メバリングでは手放せないロッド。

 

GRF-TR74electro

エレクトロはスタンダードを極めた一本。ジグヘッド~プラグまでを高次元でサポート。

 

GRF-TR83deep

尺メバル用の少し柔らかめのロッド。

PEとの相性が抜群。ミノーイングに最適。

 

GRF-TR85 "PE Special"

ライトゲームの幅を格段に広げた1本。

フロートリグ系とも相性抜群。

巨大テトラや不意の大物が出るエリアでは必須。

触った感じは硬い印象だけど、実はベリーに特徴有り。

独特の柔らかさがビックリするほど魚を暴れさせない。

メタルマルとの相性も抜群。

これでショアタイラバをやる方も。

 

GRF-TR93 "PE Special"

シャローウィードエリア攻略ウエポン。

ライトゲームの限界点?

スローテーパーで魚を暴れさせないのは85と同じ。

大きめのロックフィッシュがいるエリアや、メタルマル等を使ったライトショアジギングにもドンピシャ。

 

GRF-TE68usemouth

ストレンジをツーピース化したのがこのモデル。

ストレンジより若干張りがある分、スプリットリグ等にも応用しやすい。

 

 

GRF-TE74fortunateNB

アジに特化した釣りをするなら68、メバル・アジなら74がオススメ。

気に入りすぎて複数本所有している方も多い。

持ち運びもラクで遠征には欠かせないロッド。